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弓場農場でお宝発見!!〜尋常小学校の教科書見つけたった〜

オラ!!つばさです!!
今回は弓場農場で見つけたお宝について書きます♪
僕が日本でずっと探していたものにまさか地球の裏側にあるなんて!!

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今回お宝があったのはここ!!

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図書館です!!
弓場の図書館は紀伊国屋書店から寄贈された多くの書物やブラジル移民の方が当時持参していた本が保存されていて、多くの古書があります。
その中に、僕が本当に見たかった本がありました!!
それは、『尋常小学校 修身書』!!

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この修身書は戦前の日本の教育現場で使われていた教科書です。
修身は現在で言うと道徳のような科目で、日本人としてどのように生きるべきかが書かれています。
戦前の日本の教育では、天皇陛下が提示した教育勅語をベースとして教育体系が組まれていたのですが、その中の人間教育面を大きく担っていました。

ちなみに教育勅語にはこのような内容のことが書かれています。
教育勅語の解釈に関しては明治神宮ができた時に作られた本『大御心』を参照にしてます。

弓場農場にあった本(今まで読んだ教育勅語の解釈の本の中で一番中立な解釈に思えた。)
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下記『大御心』引用

教育に関する勅語

私は私たちの祖先が、遠大な理想のもとに、道義国家の実現を目指して、日本の国をおはじめになったものと信じます。
そして、国民は忠孝両全の道を完うして、全国民が心を合わせて努力した結果、今日に至るまで、美事な成果をあげて参りましたことは、もとより日本のすぐれた国柄の賜物といわねばなりませんが、私は教育の根本もまた、道義立国の達成にあると信じます。

国民の皆さんは、子は親に孝養をつくし、兄弟、姉妹は互いに力を合わせて助け合い、夫婦は仲むつまじく解け合い、友人は胸襟を開いて信じ合い、そして自分の言動を慎み、すべての人々に愛の手を差しのべ、学問を怠らず、職業に専念し、知識を養い、人格をみがき、さらに進んで、社会公共のために貢献し、また法律や、秩序を守ることはもちろんのこと、非常事態の発生の場合は、真心をささげて、国の平和と、安全に奉仕しなければなりません。
そして、これからのことは、善良な国民としての当然の務めであるばかりでなく、また、私たちの祖先が、今日まで身をもって示し残された伝統的な美風を、更に一層明らかにすることでもあります。

このような国民の歩むべき道は、祖先の教訓として、私たち子孫の守らなければならないところであると共に、この教えは、昔も今も変わらぬ正しい道であり、また日本ばかりでなく、外国に行っても、間違いのない道でありますから、私もまた国民の皆さんと共に、父祖の教えを胸に抱いて、立派な日本人となるように、心から念願するものであります。

教育勅語の中には大きく12個の学びがあってそれが下記のものです。

孝行 子は親に孝養をつくしましょう
友愛 兄弟姉妹は仲良くしましょう
夫婦ノ和 夫婦はいつも仲むつまじくしましょう
朋友ノ信 友達はお互いに信じ合って付き合いましょう
謙遜 自分の言動を慎みましょう
博愛 広くすべての人に愛の手を差し伸べましょう
修学習業 勉学に励み職業を身につけましょう
知能啓発 智徳を養い才能を伸ばしましょう
徳器成就 人格の向上に努めましょう
公益世務 広く世の人々や社会の為になる仕事に励みましょう
遵法 法律や規則を守り社会の秩序に従いましょう
義勇 正しい勇気を持ってお国のために真心をつくしましょう

*大御心引用

戦前教育は軍国主義的な内容と言われていますが、個人的に教育勅語を見る限りではそのような傾向は少なく、軍国主義な内容だから全てに蓋をするのではなく、戦前教育の中の良いところを復活させるべきだと僕は考えていたので、尋常小学校修身書との出会いはすごく嬉しかったです。

それでは気になる尋常小学校修身書の内容ですが、実際見るとやはりいろいろ考えさせられました。
現在の小学1年生が学ぶ授業内容の中に『テンノウヘイカバンザイ』と書かれたページがあったり、

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古事記の内容に照らし合せられた日本を神の国だと考える思想が書かれてありました。
尋常小学校修身書巻ノ四の第一章には我が国という内容があってそこにはこう書かれています。

1 我が国
昔天照大神は御孫瓊瓊杵尊を御降しになって、この国を治めさせられました。
尊の御曾孫が神武天皇であらせられます。
天皇以来御子孫が引き続いて皇位に御つきになりました。
神武天皇の御即位の年から今日まで二千五百八十余年になります。
この間、我が国は皇室を中心として、全国が一つの大きな家族おようになって栄えてきました。
御代々の天皇は我ら臣民をこのようにお慈しみになり、我ら臣民は祖先以来、天皇を親のように慕い奉って、忠君愛国の道に尽くしました。
世界に国は多うございますが、我が大日本帝國のように、万世一系の天皇を頂き、皇室と国民が一体になっている国は他にはございません。
我らはこのような尊い皇室を頂いていて、またこのような美風をのこした臣民の子孫でございますから、あっぱれ良い日本人となって我が帝国のために尽くさなければなりません。

古事記の神武天皇の内容が書かれていました。

内容的には軍国主義の考え方というよりは、天皇陛下を崇拝するように教育していく内容ばかりなように感じました。
天皇陛下を崇拝する→軍国主義になるのかもしれませんが。
天皇陛下崇拝の内容は1〜3年生までは全部で25単元ある中の1〜3単元程です。
4〜6年生になると27単元ある中で3〜5単元程です。(主観的に見てなので、見る人によっては変わるかもしれませんが)

僕がすごい面白いなと思ったのは、
1・2年生の修身書の最後の単元には良い子どもという項目があり、3〜5年生は良い日本人という項目が、6年生には教育に関する勅語という項目があるところです。

1・2生では子供目線から見た教育勅語の内容を教え、3〜5年生では日本人として教育勅語の内容を教え、6年生では教育勅語の原文の解釈を学ぶという全年数に渡って同じ内容を深く学んでいく体系が面白いと思いました。

また、修身の科目を学ぶ為に偉人を例に使っていることが多くて、日本の偉人では上杉鷹山・勝海舟・吉田松陰・豊臣秀吉・本居宣長・広瀬武夫・楠木正成・二宮金次郎など海外の偉人ではナイチンゲール・マゼラン・コロンブス・ソクラテス・フランクリンなど修身の教科書の題材として歴史の人物を学べることもすごく面白いと思った。

例えば二宮金次郎の内容は尋常小学校修身書巻ノ三にこんな感じで書かれていました。

孝行
二宮金次郎は、家が大層貧乏であったので、小さい時から、父母の手助けをしました。
金次郎が十四歳の時父が亡くなりました。
母は暮らしに困って、末の子を親類へ預けましたが、その子のことを心配して毎晩よく眠りませんでした。
金次郎は母の心を思いやって『私が一生懸命に働きますから、弟を連れ戻してください』と言いました。
母は喜んでその晩すぐに親類の家へ行って、預けた子を連れて帰り、親子一緒に集まって喜び合いました。
孝は徳の始め
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仕事に励め
金次郎は十二歳の時から父に代わって川ぶしんに出ました。
仕事を済まして、家へ帰ると夜遅くまで起きていてわらじを作りました。
そうして、明くる朝そのわらじを仕事場へ持って行って『私はまだ一人前の仕事ができませんので、皆様のお世話になります。これはそのお礼です。』と言って人々に送りました。
父が亡くなってからは、朝早くから山へ行き、芝を刈り、薪をとって、それを売りました。
また夜は縄をなったり、わらじを作ったりしてよく働きました。
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学問
金次郎は十六歳の時母を失いました。
やがて二人の弟は母の里に引き取られ、金次郎はまんべえという叔父の家行って、世話になりました。
金次郎はよく叔父の言いつけを守り、一日働いて、夜になると、本を読み、字を習い、算術の稽古をしました。
叔父は油がいるのを嫌って、夜学を止めましたので、金次郎は自分で油菜を作り、その種を街に持って行って油に取り替え、毎晩勉強しました。
叔父がまた『本を読むよりはうちの仕事をせよ』と言いましたから、金次郎は夜遅くまで家の仕事をして、その後で学問をしました。
金次郎は二十歳の時自分の家へ帰り、精を出して働いて、後には偉い人になりました。
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二宮金次郎が経験した事を3つの単元に分けて教えているの形が面白くて、この内容から教師が話を広げ道徳観だけでなく日本人の歩んできた歴史についても触れていくと偉人を使った教育は題材としてすごく良いなと思いました。

実際に尋常小学校の教科書を見てみて、今の教育に活かせることはたくさんあると思ったし、修身書だけではなく数学や国語などいろんな科目の戦前の教科書を見たいと思いました。

その他、江戸時代の教育で使われていた孟子・論語・大学・中庸の原文とその解釈の本や陽明学・朱子学に関する本などいろんな昔のことを知れる本があって読みきれませんでした。

弓場農場にはまだまだ読みたい本もあるし、人が凄く好きになったのでまた帰ってきたい場所になりました。
日本から見て地球の裏がブラジルにこんなに楽しくて、こんなに勉強になり、また日本が感じられる場所があるなんて、旅に出ないとわからないことでした。
弓場農場にいる人たちは自分の新しい家族のようで、弓場農場という場所は自分の新しい家のようです。
さぁ〜また年末に帰ってくるぞ!!

本日もご愛読ありがとうございました。
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