ハロー!つばさです。
前回の予習編に続き、今日はチェルノブイリ原発事故現場にツアーで行った時の記事を書きます。
ちょっと写真の枚数が凄いことになったので、前編・後編に分けて書くことにしました。
予習編の記事はこちら↓
チェルノブイリ原発事故現場に行ってきた〜予習編〜
ツアーは英語ガイドだったんですが、博物館で予習してたおかげで、前情報が入っていてなんとか理解することができました!!
博物館様様です。笑
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チェルノブイリツアー当日。
朝の6時30に起きて、集合場所に出発しました。
地図上で確認した集合場所に行っても誰もおらず、あたふたしてるとツアースタッフさんが来てくれて、なんとか車の場所まで行くことができました。
チェルノブイリのマークがついた車が今回のツアーで使われる車
集合場所で、放射線汚染度を測定するガイガーカウンターをもらいました。
キエフ市内は0.13μSv(マイクロシーベルト)でした。
ちなみに放射線量を表す単位には、Sv(シーベルト)とGy(グレイ)があります。(興味のない人は読み飛ばしてください)
調べたところ、シーベルトは人体に影響を及ぼす総量を表し、グレイは物質がどれだけ放射線を吸収したかを表す量です。
シーベルトの代わりにレムという単位が使われることもあり、1シーベルトは100レムで表されます。(m(メートル)とcm(センチメートル)の関係のよう)
前回の博物館の情報では、700レムの放射線を浴びると致死量に相当すると言われていたので、レムをシーベルトに変換すると、7シーベルトの放射線を浴びると致死量に至るということです。
今回使ったガイガーカウンターでは、単位としてマイクロシーベルトが使われています。
これは、シーベルトの100万分の1を表す単位ですので、700万マイクロシーベルトの放射線を受けると致死量に至るということです。
一応単位についてまとめてみました。
参照ページ
放射能と放射線の単位
放射線の人体影響を説明する時に用いる線量単位
移動中の車の中では、チェルノブイリに関する動画が流れていました。
博物館で見た内容が流れていたので、英語が流暢な方はこれを見れば博物館は必要ないかも。
動画を見ながら走っていると、チェルノブイリ原発事故現場の入り口に到着しました。
入り口にはこんな看板が
ここでの放射線量は0.13マイクロシーベルトでした。
入り口の警備や施設に関してはテロ対策のため写真撮影は不可でした。
入場してからはまず、チェルノブイリ原発事故現場の地図を見ながら、今日のツアーの概要の説明を受けました。
その時に受けた説明をまとめるとこんな感じです。
チェルノブイリ原発事故現場には大きく分けて2つのエリアがあります。
事故発生現場の4号機から10km圏内のエリアと30km圏内のエリアです。
入り口には警備がいて、そのエリアごとに検査があります。
今いるところが30km圏内の入り口で、これからこの2つのエリアの中の施設を周ります。
10km圏内に入ると、外で水を飲んだり持ってきたご飯を食べるのはやめてください。車の中からださないように。あと、むやみにそこにあるものを触らないように。お土産に何かを持って帰るなんて絶対してはダメ。汚染されるよ! とのことでした。
最後の説明はちょっとビビっちゃいます。。
説明中近づいてきた野良犬
入り口で参加者全員で撮った写真
30km圏内のエリアに入ってすぐのところにチェルノブイリ村がありました。
今日一緒に車に乗ってきたスタッフの1人はここで仕事をするために付いてきていたようで、彼女はチェルノブイリ村の職場に向かいました。
ここで働く職員は、放射線の影響を考慮して15日ごとに交代するようです。
チェルノブイリ村にはアミューズメント施設や職員の宿泊施設やホテルもあるようで、自然体験活動や宿泊できるように作り直したようですが・・・はたしてこの場所に自然活動をしにやってくる人はいるのか?疑問が残ります。
職員宿泊施設
チェルノブイリ村に付いてすぐの広場でまず最初の説明を聞きました。
チェルノブイリ村に入ってすぐのとこにあった像
汚染された地域の形をした場所
この場所の近くにチェルノブイリ原発事故で犠牲になった村の名前が書かれた立て札がありました。
表面は白色の背景に黒文字で書いていましたが、
背面は黒色の背景に白文字で書かれ、赤い線で斜線が引かれていました。
ちなみにこの場所での放射線量は0.17マイクロシーベルトでした。
この場所での説明が終わり、次に向かった場所はチェルノブイリ村から少し事故現場に近づいたとこにある銅像の場所でした。
ここには、事故当日にチェルノブイリ原発の火災を止めた地元の消防士を称えた銅像が飾れれていました。
ガイドさんが、『彼たちがこの村を救った本当のヒーローだ』と言っていたことがとても印象的でした。
その後、事故発生後に現場で活躍したロボットが置かれている場所に行きました。
ロボット技術が発展することで、このような人体に影響が出る場所での仕事の中で、より繊細な仕事をロボットを使って行えるようになり、また現地の若者や知識労働者の被害を少なくすることに繋がるので、とても重要なことだと感じました。
当時使われていたロボット
ロボットの施設を見た後、旧ソ連時代にチェルノブイリ原発で作られていた電気が使われていた旧ソ連のレーダーがある場所に向かいました。
道中見た今は使われていないバス停
事故現場に近づいたことで、車内の放射線量に変化が。(0.22マイクロシーベルト)
旧ソ連のレーダーのある施設に到着。
この場所にも警備員さんがいて、確認し中に入りました。
レーダーのある場所に向かう道中には、多くの物が当時使わていた状態で置かれていました。
壁に描かれた落書き
こうして、レーダーのある場所に到着しました。
このレーダーは冷戦時アメリカのミサイルや人工衛星の場所を特定するために作れれたものです。
かなり大きい施設で驚きました。
ちなみに、この場所でガイガーカウンターは0.41マイクロシーベルトになりました。
旧ソ連のレーダーを見た後は、この施設の近くにある幼稚園に向かいました。
この幼稚園は、原発事故後に廃校になったところです。
幼稚園のあった場所に着いた時にガイガーカウンターは0.75マイクロシーベルトを計測しました。
幼稚園の入り口には銅像が立っていました。
幼稚園への入り口近くで、急にガイドさんがここはホットスポット(放射線量が多い場所)だからと指差してくれました。
その場所はなんの変哲もない場所なのに、ガイガーカウンターを向けると急にビービーと警報音が鳴り始めました。
ガイガーカウンターの警報音がなる数値の設定は3.3マイクロシーベルトにしていたのですが、この場所に向けると10.5位の数値に急に上がりました。
目に見えないし、体で変化を感じることもないのに急に数値が上がったことに驚き、それと同時に、放射線汚染被害の恐ろしさを思い知らされました。
気づけないことがとても怖かったです。。。
ガイガーカウンターが急に鳴りだした時の動画はこちら↓
ホットスポットで急に鳴り出すガイガーカウンター
VIDEO
ホットスポットの横を通り、幼稚園の方へ向かう途中の道も放射線放出量は高いままでした。(2,42マイクロシーベルト)
以前使われていた遊具が壊れていた
幼稚園の建物の中に入ってからは、カウンターの数値が0.20マイクロシーベルトと低くなっていました。
が、中の様子も悲惨で、昔使われていたであろうおもちゃが置かれたままになっていました。
幼稚園の中の様子を動画に撮りました。その時の様子はこちら↓
チェルノブイリ原発事故の後廃校になった幼稚園の中の動画
VIDEO
原発事故により人間が住めなくなってしまったこの場所。
文明によって作られた建物が自然の力に負けている様子を今まで多くの場所で見てきましたが、ここはそのどことも違う生々しさがありました。
廃校した幼稚園を見た後はいよいよチェルノブイリ原発事故現場、4号機のある場所に向かいます。
途中窓から4号機が見えたなーと思っていると、またまたガイガーカウンターが鳴り出しました。
車の中で急に鳴りだしたので驚いて数値を見ると、5.60マイクロシーベルト。
カウンターが鳴り出さないと、気づかないという状況がまた恐怖心を駆り立てます。
窓から見えた4号機
車の中で急に鳴りだしたカウンター
こうして、チェルノブイリ原発4号機の前にやってきました。
この場所に到着してまず最初に思ったことは、『近い!!』ってことでした。
こんな近くまで来れている状況に驚きます。
そして、4号機の近くで多くの人が働いている状況にも驚きました。
クレーンを動かして仕事をしている人など土木工事をしている人がとても多かったです。
というのも、現在4号機を覆っているシェルターの耐用年数は30年。
1986年に作られたこのシェルターは2016年までしか保たないので、新しいシェルターを作っているのです。
だから、多くの人が仕事をしています。
不謹慎かもしれませんが、新しいシェルターが完成し、施行される前の状態が観れたのが良かったと思ってしましました。
4号機
現在製作中のシェルター
現地作業員の移動用バス
4号機近くにある銅像
事故現場と本当に近くにいるので、4号機のシェルターの細部が肉眼でも見えるし、カメラのズーム機能を使うとかなり詳細に見ることができます。
このシェルターを29年前の人たちはこの場所で命をかけて作ったのかと思うと胸が痛くなります。
この場所では、ガイガーカウンターの数値は0.5~3.8マイクロシーベルでした。
ガイガーカウンターと4号機と一緒に撮影しました。
その後、参加者全員で一緒に写真撮影。
後編に続く
後編では、チェルノブイリ原発が動いていた時にここで働いていた職員が住んでいたプリピャチ村に訪問した時の内容です。
本日もご愛読ありがとうございました。
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